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『旧太子駅』まるで古代遺跡の様なホッパー棟は群馬鉄山の遺構だった!


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旧太子駅は戦後日本の復興に貢献した群馬鉄山の鉄鉱石を輸送するために造られた鉄道駅です。
白砂川沿いに走っている太子線の旧太子駅隣に建っている、まるで要塞のように重厚なコンクリート建造物がホッパー等です。
ホッパー棟は令和三年二月四日に国の登録有形文化財に指定されました。
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旧太子駅の駅舎

旧太子駅

国道292号線脇の旧太子駅駐車場から見た太子駅の全景です。駐車場から太子駅までは階段を下って行きます。

線路に左側にある要塞のように重厚なコンクリート建造物が鉄鉱石の貯蔵に使われたホッパー棟です。

旧太子駅

旧太子駅の駅舎に入ると右手に切符売り場(入場券売り場)があります。

駅長室にドアがあったり運賃表があったりして、駅の切符売り場をイメージしていますね。

旧太子駅

入場券は昔の国鉄の切符をイメージしています。入場券を購入するとパンチを入れられます。


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旧太子駅とは?

旧太子駅

旧太子駅というのは元々は鉄鉱石を輸送するために造られた駅です。

太平洋戦争末期の昭和二十年(1945年)1月から鉄鉱石の輸送が始まり、戦後の復興に大活躍しました。

その後昭和二十九年(1954年)からは、長野~太子間を走る太子線として通学や観光の足として利用され、昭和四十六年(1971年)に廃止されました。

旧太子駅

旧太子駅は、日本鋼管株式会社群馬鉄山の鉄鉱石を運ぶための専用線「太子線」の始発駅として昭和二十年に開業しました。

鉄鉱石は現在のチャツボミゴケ公園周辺で採掘され、3本の索道で旧太子駅まで運ばれました。直線距離で約8kmの索道です。

旧太子駅

旧太子駅へ運搬されてきた鉱石は、国鉄の線路を使って川崎製鉄所等へ貨物輸送されました。

昭和20年 太子線開業 鉄鉱石の専用線として貨物輸送が始まる
昭和27年 国鉄太子駅営業開始 国営としての営業が始まる
昭和29年 国鉄太子線にて旅客営業が始まる
昭和45年 国鉄太子線の営業廃止
昭和46年 国鉄太子線の廃線
平成30年 観光施設として整備

旧太子駅↑写真をクリックすると拡大表示されます↑

昭和18年 日本鋼管株式会社による鉱山開発準備
昭和19年 日本鋼管鉱業発足 群馬鉄山として採掘が始まる
昭和26年 太子焼結工場完成 鉄鉱石の純度を高めて出荷
昭和41年 群馬鉱山閉山
戦後の日本の復興に貢献した群馬鉄山であるが経済の流れと資源の枯渇も相まって閉山となった

鉄鉱石搬出用「バケツ」

旧太子駅

入山字元山(標高1,150m)に国内唯一の褐鉄鉱の鉱床がありました。

太平洋戦争の末期に国より(企画院・商工省)国内鉄鉱石増産の要請があり、鉱業権を取得した日本鋼管株式会社が、昭和18年6月より整備を開始し、昭和19年8月に送鉱を開始しました。

搬出は鉱山から太子までの8kmを送鉱しました。鉄鉱石搬出用の「バケツ」です。

群馬鉄山は、産出量月産2万トンを達成し、釜石鉱山に次いで、国内第2位の鉄鉱山と称されました。

  • 鉄索(空中ケーブル2本)350個のバケツ
  • バケツ一杯の鉄鉱石量0.5トン

展示パネルより引用

旧太子駅のホーム

旧太子駅

駅舎を抜けてホームへと続くところ。

ホームから旧太子駅舎をみたところ。

旧太子駅

展示用の車両があり、中を自由に見学できました。

旧太子駅

こういった模型とか・・・・

旧太子駅

たくさんの列車の写真が展示されていました。鉄道ファンにはたまらないのではないでしょうか。

私は鉄道ファンでもないし、鉄道にも詳しくないのでサラッと見ただけですが、それでも聞いたことのある車両があったりして、それなりに良かったです。

旧太子駅

旧太子駅の駅名標。太子の次は長野原だったんですね。因みに切符売り場の運賃表によると、太子から長野原まで40円でした。

旧太子駅

ホームの駅名標がある中央部付近から駅舎の写真です。

旧太子駅

ホーム端から駅舎の写真です。ホームは結構な長さですね。

旧太子駅

ホーム端から線路に降り立って、線路脇から駅舎方面を撮ってみました。

旧太子駅

ホーム中央部の駅名標あたりの線路側からの写真です。線路側から撮るとホームからとはまた違った印象になります。

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群馬鉄山唯一の遺構のホッパー棟

旧太子駅

コンクリートの巨大な建物。最初は何かと思いましたが、鉄鉱石を鉄道に積載するために建築されたホッパー棟でした。

群馬鉄山の閉山時に二階と三階部分は解体されました。全長は九六メートルで、コンクリート製の柱と梁からなる巨大な構造物です。

太平洋戦争末期に突貫工事で完成された旧群馬鉄山に関連する唯一の建築遺構として貴重な構造物です。

旧太子駅

このホッパー棟、中を見たいところですが老朽化が進んでいて危険のため、立入禁止となっています。

登録有形文化財に登録されているホッパー棟(コンクリート構造物)は、戦後日本の復興を支えた旧群馬鉄山(現チャツボミゴケ公園)に関する唯一の遺構です。

築後かなりの歳月が経過し、老朽化が進んでおります。

崩落等の危険が予測されるためホッパー棟の上に登ることや、ホッパー棟内への立ち入りを禁止いたします。

ホッパー棟で発生しました事故等につきましての責任は一切負いません。

立入禁止パネルより引用


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チャツボミゴケ化石

チャツボミゴケ化石

駅舎のすぐ裏に「チャツボミゴケ化石」の展示がありました。

チャツボミゴケ化石

鉄鉱石に化石が残っています。化石の場所が示されていますので探してみてください。写真ではわかりずらいので、ぜひ現地に行って探してみてください。

旧太子駅の駅舎内の展示

旧太子駅

駅舎内には昔使われていた様々なグッズが展示されています。鉄道ファンが喜びそうですね。

旧太子駅

賑やかだった頃の太子駅周辺の地図です。国鉄官舎だけでなく、飲食店やパチンコまであったのには驚きです。

旧太子駅

地元の小学生が制作した旧太子駅・ホッパー棟も展示されていました。

旧太子駅へのアクセス・駐車場

旧太子駅

国道292号線を野反湖方面へ北上していきます。手前に赤岩集落があります。赤岩集落からはほんの僅かな距離です。

国道292号線から旧太子駅方面へ下る脇道がありますが、このまま292号線を進んでいくと右側に六合ヘリポートと駐車場があります。

この駐車場から旧太子駅へは階段で降りられます。

八ッ場ダム

旧太子駅の見学がお昼になったので、道の駅八ッ場で買った「八ッ場ダム焼き」をいただきました。後ろに見えるのは展示用の客車です。

以前道の駅八ッ場に寄った時は「八ッ場ダムカレーパン」を食べましたが、今回は新作の「八ッ場ダム焼き」を食べました。

「YAMBA DAM」と刻印されているのが特徴です。嬬恋キャベツたっぷりのお好み焼きといった感じでした。

温泉好きの奥さん
温泉好きの奥さん
何と言ってもホッパー棟が迫力あって良かったわ❤
チャツボミゴケ公園も見学するとよりいっそう理解が深まるね。
温泉案内人
温泉案内人
2022年9月に旧太子駅を見学しました。
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