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日本には豊富な温泉地があります。温泉に入ることで、身体が温まり疲れがとれる、肌がツルツルになるなどの効果があります。日本の温泉は、多様な温泉成分を含んでおり、多くの人々が温泉を訪れています。
この記事では、温泉の中でも、pH値に焦点を当て、その基礎知識から、健康への影響までを詳しく解説していきます。
この記事の目次
温泉の pH値とは何か?
温泉のpH値とは、温泉中の水素イオン(H+)の濃度を表したものです。pH値は0から14までの数値で表されます。
数値が7に近い場合は、中性、7より小さい場合は酸性、7より大きい場合はアルカリ性となります。温泉のpH値は、湧出する場所や地層の種類によって異なります。
日本の温泉に多いのは、中性から弱アルカリ性の温泉であり、pH値は7.2~8.5程度です。しかし、酸性の温泉や強アルカリ性の温泉も存在します。
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温泉のpH値によって変わる湯の色や効能
温泉のpH値によって、湯の色や効能が変わってくることがあります。
酸性の温泉は茶色っぽい色をしていて、「ピリピリ感」があり、殺菌効果が高いことから皮膚病に効果的です。角質ケア効果が高く、ニキビや吹き出物などの肌トラブルに効果的です。更に美肌効果や疲労回復、リウマチや関節痛の改善などが期待できます。
一方、アルカリ性の温泉は「つるつる感」があり、クレンジング効果がある美人の湯です。お肌に優しく、保湿効果が高く美肌効果があります。透明で、冷え性や神経痛、アトピー性皮膚炎の改善に効果があるとされています。
温泉の中には、pH値が中性から弱アルカリ性のものや、酸性のものがありますが、中には強アルカリ性の温泉も存在します。
強アルカリ性の温泉は肌に刺激を与えるため、入浴後は肌がつっぱったり、かゆみを感じることがあります。
また、pH値が異なる温泉を混ぜることで、湯の色や効能を変化させることもできます。例えば、酸性の温泉に弱アルカリ性の温泉を混ぜることで、湯の色が黄色っぽくなり、肌荒れや湿疹の改善にも効果があるとされています。
温泉のpH値による区分
酸性 | pH3.0未満 |
---|---|
弱酸性 | pH3.0以上6.0未満 |
中性 | pH6.0以上7.5未満 |
弱アルカリ性 | pH7.5以上8.5未満 |
アルカリ性 | pH8.5以上 |
以前は「強酸性(pH2.0未満)」と「強アルカリ性(pH10.0以上)」の区分もありましたが、今はこの区分はありません。
今はこの分類はありません。
今回はこの分類も含めて温泉のことを紹介します。
温泉の区分の身近なものの例えと代表的な温泉地
●強酸性(胃液、レモン)
- 秋田県玉川温泉
- 山形県蔵王温泉
- 長崎県雲仙温泉
●弱酸性(日本茶、人間の肌)
- 長野県渋温泉
- 大分県寒の地獄温泉
●中性(真水、牛乳)
- 新潟県赤倉温泉
- 群馬県四万温泉
●弱アルカリ性(血液)
- 静岡県修善寺温泉
●アルカリ性(重曹、石鹸)
- 岐阜県下呂温泉
●強アルカリ性(セメント、漂白剤)
- 埼玉県都幾川温泉
- 神奈川県飯山温泉
- 長野県白馬八方温泉
一度は行ってみたい温泉地ばかりですね。
温泉の pH値が健康に与える影響
温泉のpH値が健康に与える影響は、温泉の種類やpH値の数値によって異なります。
酸性の温泉は肌を柔らかくし、湯上り後の肌のツッパリ感を軽減する効果があります。また、疲労回復やストレス解消にも効果があります。
一方、アルカリ性の温泉は肌を保湿し、血流を良くする効果があります。また、冷え性やリウマチ、神経痛、アトピー性皮膚炎などにも効果があるとされています。
ただし、強アルカリ性の温泉に入浴しすぎると、肌に刺激を与え、乾燥やかゆみを引き起こすことがあります。
また、pH値が異常に高い温泉に入浴しすぎると、皮膚や髪の毛が傷んだり、健康に悪影響を与えることがあるため、注意が必要です。
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温泉のpH値を測定する方法
温泉のpH値を正確に知るためには、専用の測定器具を用いる必要があります。一般的な測定器具としては、pHメーターや試験紙があります。
pHメーターは、液体に挿入するだけで簡単にpH値を測定できます。
試験紙は、温泉水に浸して色を変化させることで、大まかなpH値を知ることができます。
温泉施設でのpH値の確認方法
温泉施設では、温泉のpH値を公開しています。温泉施設に掲示されている温泉分析書には「pH値」が記載されているので、温泉の泉質が「酸性」「中性」「アルカリ性」かが確認できます。
入浴前に表示される掲示板などで、その日の温泉のpH値を確認することができます。
また、一部の温泉施設では、pH値が高い温泉と低い温泉を混ぜて、適切なpH値を調整しています。
まとめ
本記事では、温泉のpH値について詳しく解説しました。
温泉の中でも、pH値に注目することで、より効果的な入浴方法を選ぶことができます。
pH値によって湯の色や効能が変わることもあり、それらを組み合わせることで、健康への効果を高めることができます。
また、温泉施設で提供される温泉には、pH調整剤が加えられていることがあります。
この場合、pH値を調整することで温泉の効能を高めることができます。ただし、適切な量を超えて調整剤が加えられると、逆に体に負担をかけてしまうこともあるため、温泉施設によっては、調整剤を加えない自然な温泉を提供しているところもあります。
温泉は日本の文化であり、その効能は多くの人に愛されています。しかし、効能を高めるために無理をして入浴してしまうと、健康に悪影響を及ぼすことがあるため、自分の体調やお肌の状態をよく考え、適切な温泉を選ぶことが大切です。