こんにちは、湯けむり散歩人です。温泉大国・群馬にいると、毎日でも違うお湯に入りたくなってしまいますよね。
さて、皆さんは温泉宿に行ったとき、「ここは複数の源泉を混ぜています」とか「源泉100%の単独利用です」といった説明を目にしたことはありませんか?
「混ぜるのと混ぜないの、結局どっちが体にいいの?」「贅沢なのはどっち?」なんて疑問を持ったことがある方も多いはず。
今回は、そんな温泉の「ブレンド(混合泉)」と「シングル(単独泉)」の秘密について、温泉通の視点からじっくりとお話ししていこうと思います。
この記事の目次
あえて混ぜない!「単独利用」で温泉の個性をダイレクトに味わう
まずは、源泉を混ぜずにそのまま提供する「単独利用」の魅力から。これは、いわば「シングルモルト」のようなもの。
その源泉が持つ独特の香り、色、肌触りをダイレクトに感じることができるのが最大のメリットです。
源泉を混ぜないことの良さは、なんといっても「温泉の個性が際立つこと」にあります。ひとつの施設で複数の源泉を別々の浴槽で提供している場合、入り比べる楽しみは格別ですよ。
例えば、群馬県民ならおなじみの万座温泉にある「万座高原ホテル」。あそこには4つの源泉があるのですが、露天風呂では「黄色・白濁・透明」と、なんと3つの異なる色の温泉を楽しむことができるんです。
成分は近いのに、見た目も肌触りも全然違う。これこそ、混ぜないからこそ味わえる贅沢ですよね。
他にも、新潟県の「神の宮温泉かわら亭」では、クレンジング効果のあるアルカリ性の温泉と、保湿効果の高い濃い塩化物泉を別々の浴槽で提供しています。
まずはアルカリ性で角質を落とし、次に塩化物泉でしっかり蓋をする……なんていう「温泉の使い分け」ができるのも、単独利用ならではの強みです。
絶妙なブレンドの妙!「混合泉」がもたらす極上の湯加減
一方で、複数の源泉を混ぜる「混合泉」にも、実は素晴らしいメリットがあります。
単に「湧出量が足りないから混ぜる」という消極的な理由だけでなく、「理想の温度と浴感を作り出すため」に、あえてブレンドしているケースも多いのです。
その代表格として知られるのが、山形県の「小野川温泉」です。ここは、まさに「混ぜて成功した」お手本のような温泉地なんですよ。
小野川温泉では、77度以上という非常に熱い源泉と、約35度というぬるめの源泉をブレンドしています。
なぜそんなことをするか分かりますか?
もし熱い源泉だけだったら、水を入れて温度を下げなければなりません(加水)。しかし、ぬるい源泉を混ぜることで、温泉成分を一切薄めることなく(無加水)、年間を通して適温で提供できるんです。
しかも、どちらの源泉も「含硫黄ーナトリウム・カルシウムー塩化物温泉」という同じ泉質名。混ぜてもブランドが損なわれるどころか、お互いの良さを引き立て合う奇跡のブレンドになっているわけです。
小野川温泉の「河鹿荘」さんなどで味わえる、あの滑らかなお湯と美味しい米沢牛の組み合わせは、まさに至福のひとときですよ。
お湯の鮮度を守る魔法の仕組み「サイフォン式」
温泉の質を語る上で欠かせないのが、お湯の「鮮度」です。どんなに良い源泉でも、浴槽の中で古くなってしまっては台無し。そこで注目したいのが、「サイフォン式」という排湯システムです。
通常、お湯は浴槽の上から溢れさせて流すことが多いのですが、サイフォン式は「浴槽の底に溜まった、古くて冷たくなったお湯」から優先的に捨てていく仕組みです。
お湯は冷えると下に溜まる性質があるため、底から抜くのが一番効率的なんですね。
足元からお湯が湧き出す「足元湧出」という特殊な環境を除けば、このサイフォン式こそが最も優れた温泉の提供方法のひとつだと言われています。
常に新鮮なお湯が浴槽を満たしている……これぞ温泉通が唸るポイントなんです。
旅の参考に!全国のおすすめ温泉宿リスト
ここで、温泉通の私が注目している、素晴らしいお湯を楽しめる宿をいくつかご紹介します。
どの宿も、温泉へのこだわりが感じられる素敵な場所ばかりですよ。
| 施設名 | 住所・特徴 | 予約リンク |
|---|---|---|
| 吸う温泉 湯治の宿 竜王ラドン温泉ホテル 湯ーとぴあ |
山梨県甲斐市富竹新田1300-1 「吸う温泉」として有名なラドン温泉。体の芯から温まります。 |
楽天トラベルで宿泊プランを見る |
| 全室源泉かけ流し温泉付き旅館&グランピング 美肌の湯 こしかの温泉 |
鹿児島県霧島市隼人町松永2625 美肌の湯を独り占めできる贅沢な空間。グランピングも人気です。 |
楽天トラベルで宿泊プランを見る |
| 天然温泉掛け流しの宿 ホテルポニー温泉 |
青森県十和田市三本木佐井幅167-1 トロトロの肌触りが自慢の天然温泉。青森の自然に癒されます。 |
楽天トラベルで宿泊プランを見る |
まとめ:温泉の楽しみ方は「混ぜる・混ぜない」の先にある
いかがでしたか?「混ぜない」ことで際立つ源泉の個性。「混ぜる」ことで生まれる絶妙な湯加減。どちらも、私たち入浴客に「最高の状態で温泉を楽しんでほしい」という宿側の想いが詰まっているんですね。
群馬県内にも、伊香保の「黄金の湯・白銀の湯」のように、あえて混ぜずに二つの個性を楽しませてくれる場所もあれば、複数の源泉を巧みにブレンドして伝統の湯を守っている場所もあります。
次に温泉へ行くときは、ぜひ成分表や案内板をじっくり読んでみてください。そこには、その宿が誇る「湯の物語」が隠されていますよ。
皆さまの温泉旅が、より豊かなものになりますように。
またどこかの湯船でお会いしましょう。湯けむり散歩人でした。