温泉好きなら一度は気になる「かけ流し」という言葉。
でも、源泉の温度がものすごく高い場合、そのままドバドバ注いだら大変なことになりますよね。実は、源泉温度によって浴槽の管理の仕方がまったく変わってくるんです。
今回は、温泉通として各地の温泉を巡ってきた経験をもとに、源泉温度が高い場合のかけ流しの仕組みと、温泉の「濃さ」の変化についてお話しします。知っておくと、温泉に入るのがもっと楽しくなりますよ!
そもそも「かけ流し」って何?
温泉の「かけ流し」とは、源泉を浴槽に注ぎ続け、あふれた分を排水していく方式のこと。循環ろ過と違って、常に新鮮な温泉が供給されるのが特徴です。
でも、ここで問題になるのが源泉の温度。
群馬県の草津温泉のように50℃を超える高温泉もあれば、90℃以上というとんでもない高温の源泉も日本各地に存在します。そのまま浴槽に注いだら、熱くて入れたものじゃありません。
では、どうするのか?実際に温泉宿の方から聞いた話や、現地で体感してきた経験をもとにご紹介しますね。
源泉温度別!かけ流しの「温度調節」の経験則
温泉の管理をされている方たちの間には、長年の経験から生まれた知恵があります。源泉温度に応じた目安がこちらです。
| 源泉温度の目安 | かけ流しの管理方法 |
|---|---|
| 約48℃前後 | そのまま注ぎ続けると、約6時間で浴槽がいっぱいになり、ちょうど適温(約42℃)に落ち着く |
| 50℃以上 | 注入量を抑えてゆっくり溜める必要がある。時間をかけて適温に調整 |
| 90℃以上 | 注入量を「ちょろちょろ」にしないと熱くなりすぎる。最初は加水が必須 |
48℃くらいならまだ「そのまま溜めていけばOK」なんですが、50℃を超えてくると話が変わってきます。
そして90℃以上ともなれば、もはや「ちょろちょろ」としか注げない。これ、実際に温泉地で聞いたときは「なるほど!」と膝を打ちましたよ。
「最初は薄くて、時間が経つほど濃くなる」という面白い現象
高温源泉のかけ流しで特に興味深いのが、温泉の「濃さ」が時間とともに変化するという点です。
仕組みはこうです。
- 掃除後、最初は加水して浴槽を満たす(源泉が高温すぎるため)
- その後、源泉を「ちょろちょろ」と少量ずつかけ流し続ける
- 時間が経つにつれて、浴槽内の水が源泉に置き換わっていく
- 掃除の直前=最も長く源泉が注がれた状態=最も濃い温泉に
つまり、朝イチの掃除直後は少し薄め、夕方の掃除前が最も濃い、ということになります。
これ、知ってると「今日は何時に入ろうかな」という楽しみ方ができますよね。
この現象の代表例として有名なのが、新潟県の松之山温泉。日本三大薬湯のひとつとも称されるほど成分が濃く、源泉温度も高いことで知られています。
実際に松之山温泉を訪れたとき、「夕方のお風呂は朝よりずっとトロッとしてる」と感じたのは、まさにこの仕組みのおかげだったんですね。
松之山温泉で体感したい「濃さの変化」
そんな松之山温泉の魅力を存分に楽しめる宿をご紹介します。
源泉かけ流しの本質を肌で感じられる場所として、ぜひ訪れてみてください。
| 宿名 | 所在地 | 予約 |
|---|---|---|
| 松之山温泉 酒の宿 玉城屋 | 新潟県十日町市松之山湯本13 | 楽天トラベルで宿泊プランを見る |
| 松之山温泉 薬湯香ル宿 白川屋 | 新潟県十日町市松之山湯本55-1 | 楽天トラベルで宿泊プランを見る |
| 六日町温泉 心と体の保養の宿 龍氣(りゅうき) | 新潟県南魚沼市小栗山上の台2310 | 楽天トラベルで宿泊プランを見る |
「かけ流し」を知るともっと温泉が楽しくなる
温泉に入るとき、ついつい「熱い・ぬるい」「いい匂い」といった感覚だけで楽しんでしまいがち。
でも、その浴槽に至るまでに、どれだけの工夫と管理があるかを知ると、温泉への感謝の気持ちがぐっと深まります。
特に高温源泉のかけ流しは、宿の方々の日々の調整と経験の積み重ねがあってこそ。
「ちょろちょろ」と注がれる源泉が、時間をかけて浴槽を満たしていく様子を想像しながら入浴するのも、また一興ではないでしょうか。
次に温泉宿に泊まったときは、ぜひ「この温泉の源泉温度はどのくらいですか?」と聞いてみてください。
きっと宿のスタッフさんが嬉しそうに教えてくれるはずです。
そんな小さなコミュニケーションが、旅の思い出をひとつ豊かにしてくれますよ。