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鳴子温泉 ホテルたきしま「薬湯」体験記|全国の温泉ファンが虜になる極上の湯

群馬を飛び出して、今回は宮城県の名湯・鳴子温泉へ遠征してきました。お邪魔したのは「ホテルたきしま」。

全国の温泉ファンの間では知る人ぞ知る存在で、特に名物の「薬湯(くすりゆ)」は一度入ったら忘れられないと評判の宿です。

温泉好きの奥さん
温泉好きの奥さん
薬湯って名前からしてすごそう!でもそもそもなんで鳴子に行くことになったの?
それがね、花巻温泉をチェックアウトするときちょっとしたハプニングがあってね。朝の大地震で東北新幹線が運転見合わせになってしまったんだよ。そこで花巻からローカル列車を乗り継いでいけるところとして鳴子温泉にしたんだ(笑)
温泉案内人
温泉案内人

朝の大地震で鳴子温泉へ行くことに

花巻温泉に宿泊しての最終日、チェックアウトの準備をしているときでした。突然スマホの警報音が鳴り出しました。

そうすると間もなく、建物が揺れだしました。建物の下から突き上げるような感覚があり、それから左右に大きく揺れだしました。

花巻温泉で宿泊していたホテルの部屋は8階でした。なので大きく揺れて怖かったです。一瞬「このホテルが崩落したら助からないなぁ」と思ってしまうほどでした。

でもしばらくすると揺れが収まったので、荷物を部屋の外へ出ました。すると「只今の地震で、エレエーターは運転を休止しております。階段をお使いください。との館内放送がありました。

仕方ないので、重い荷物を持って8階から階段で1階のロビーまで降りました。階段の登りじゃなかったのでまだ良かったですが、それでも重い荷物を持って降りるのは辛かったです。

ロビーでテレビのニュースを見ると、「地震で新幹線も在来線も運転見合わせ、復旧の見込みはたっていない」との事でした。

新幹線が止まっていると移動が出来ないので、これからの予定を思案している時、鳴子温泉が思い浮かびました。花巻から鳴子温泉までなら在来線を乗り継いでも辿り着けます。

列車の復旧は、新幹線より在来線の方が早いだろうと見越して、鳴子温泉へ行くことにしました。

在来線の花巻駅で運転再開を待っている時に、鳴子温泉のホテルたきしまへ予約の電話を入れてみました。

電話に出てくれたのは、宿の娘さん。明るくてハキハキとした、本当に温かい声で「はい、こちらは地震の影響もなく大丈夫なのでぜひいらしてください!」と歓迎してくれました。

ホテルたきしまは、現在は電話予約のみ、素泊まりのみという宿ですが、鳴子温泉なら食事には困りません。

温泉好きの奥さん
温泉好きの奥さん
鳴子温泉の予約が取れてよかったわぁ♫
ほんとにね。旅って、何があるかわからないからね。
温泉案内人
温泉案内人

昭和レトロが漂う、どこか懐かしい宿

ホテルたきしまは、宮城県大崎市鳴子温泉の新屋敷エリアに佇む温泉宿。

建物はしっかり年季が入っていて、廊下を歩くだけで昭和の温泉旅館の雰囲気がぷんぷんと漂ってきます。

ホテルたきしまの外観

ホテルたきしまの外観

ただ、古いからといって汚いわけでは全くなくて、館内は隅々まで丁寧に清掃されていて清潔感は十分。

「古くて汚い」ではなく「古くて味がある」という、温泉通にとっては最高のタイプの宿なんです。

ホテルたきしまのフロント

ホテルたきしまのフロント

現在は素泊まり専門で営業されています。食事がない分、鳴子温泉街に繰り出して地元の食堂で山菜料理や名物の栗だんごをいただいたり、部屋でゆっくりお酒を飲んで過ごしたり。

自由な時間の使い方ができるのが素泊まりの醍醐味ですね。

地下の秘密基地へ——名物「薬湯」との対面

さあ、いよいよメインイベント。ホテルたきしまといえば、全国の温泉ファンが熱狂的に支持する名物「薬湯(くすりゆ)」です。

薬湯の入口は、この廊下の右「薬湯」の案内板のところから階段を下に降ります。

薬湯の入口は、この廊下の右です

薬湯は地下にあるんですが、これがまた雰囲気があって。階段を降りていくと、地下の秘密基地に迷い込んだような感覚になります。

入浴中はこのように木札を広げます。

「薬湯」の入浴中の表示

階段の手前の木札が「入浴中」と広げられているときは先客があるので、上がってくるまで廊下のベンチで待ちます。

木札の裏側

「薬湯」から上がってきたら広げていた木札を壁に寄せます。木札が「退室の時は壁に寄せ付けてください」となっていたら、薬湯が空いている印です。このアナログなシステムが、また昭和っぽくていいんですよね。

薬湯の入口

薬湯の入口

階段を降りていった先にあるドアが薬湯の入口です。

温泉好きの奥さん
温泉好きの奥さん
木札でひっくり返すシステム、なんか懐かしい感じがして好きかも!
そうだね。昭和レトロな雰囲気でいいよね。そして階段を降りて扉を開けた瞬間、もわっとした熱い蒸気がドバーッとくるよ。まるでサウナみたいだよ(笑)
温泉案内人
温泉案内人

扉を開けた瞬間の衝撃——まるでサウナ状態

薬湯の扉を開けた瞬間、源泉から立ち上る熱い蒸気がもわっと顔に当たってきました。何とも言えないニオイがします。

目に見えるくらいの湯気が充満していて、まるでサウナか蒸し風呂のような状態。

薬湯の浴槽

ここで大事なのが姿勢をできるだけ低く保つこと。右側の壁の穴から温泉の蒸気が流れてきます。

天井付近に熱気が溜まっているので、立ったままでいると一気にのぼせてしまいます。

浴槽の縁に腰を落として、なるべく低い姿勢で過ごすのがたきしまの薬湯の鉄則です。以前訪れた時に、ご主人からしっかりレクチャーがありました。

「薬湯」の温泉分析書(以前に訪れたときのもの)

「薬湯」の温泉分析書(以前に訪れたときのもの)

今回、温泉分析書が最新のものになっていて、泉質などが少し変わっていました。

今回は、泉質が「ナトリウム-硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩泉  低張性中性高温泉」となっていました。前回の泉質は、「ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉  低張性中性高温泉」でした。

泉質名に塩化物がプラスされていました。また細かい成分も多少変わっていました。

今回写真は撮りませんでしたが、内容は下記です。

分析年月日:令和7年9月22日
施設名:ホテルたきしま
浴室浴槽名:薬湯
源泉名:瀧嶋1号泉・瀧嶋2号源泉 混合泉
泉質:ナトリウム-硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩泉 低張性中性高温泉
旧泉質名:含食塩・重曹-芒硝泉
泉温:(分析時) 70.2℃ (使用位置) 65.5℃
ph値:7.2
知覚的試験:薄黄色にして、濁り・味・臭気ともにほとんどなく、中性である。

陽イオン
リチウムイオン:0.5mg
ナトリウムイオン:656.3mg
カリウムイオン:16.0mg
アンモニウムイオン:0.2mg
マグネシウムイオン:4.5mg
カルシウムイオン:62.7mg
ストロンチウム:0.2mg
マンガン(Ⅱ)イオン:0.4mg
鉄(Ⅱ)イオン:0.5mg
鉄(Ⅲ)イオン:0.3mg

陰イオン
ふっ化物イオン:0.4mg
塩化物イオン:357.6mg
臭化物イオン:0.4mg
よう化物イオン:1.2mg
硫化水素イオン:0.1mg
硫酸イオン:705.4mg
りん酸1水素イオン:0.4mg
炭酸水素イオン:580.2mg

遊離成分
メタけい酸:196.7mg
メタほう酸:44.0mg
メタ亜ひ酸:0.1mg
遊離二酸化炭素:71.8mg
溶存物質総量:2628.1mg/kg

浴槽の利用形態
加水:無:源泉が高温のため加水しています
加温:無
循環:無:かけ流しです。
消毒処理:無
入浴剤:無

浴室に掲示されている新しい温泉分析書を見ると、その濃厚な成分量が一目でわかります。

お湯はうっすら茶褐色、モール湯のような色合いで、独特のアブラ臭(モール臭・薬品臭)がふわりと漂う。温泉好きにはたまらない、あの香りです。

最初は半身浴で数分程度。それだけで十分なくらい、湯力が強い。

入浴中から驚く肌感覚。お湯の中ではヌルっと、上がるとしっとり。角質を破壊し、再生した上で保湿するというエステのような仕事を薬湯がやってのける。

アトピーや乾燥肌に悩む方が感動するのも頷けます。

長湯は絶対に厳禁です。

湯上がりの体が教えてくれる、本物の湯力

薬湯から上がった後が、また凄まじかった。

しばらくの間、汗が止まらないんです。着替えてからもじんわりじんわりと汗が出続けて、体の奥底から温まっているのがわかる。今朝の大地震の疲れやストレスが、ドロドロと溶けて体の外に出ていくような感覚。

大げさに聞こえるかもしれないけど、本当にそんな感じがしたんですよ。「デトックスってこういうことか」と体で理解した瞬間でした。

温泉好きの奥さん
温泉好きの奥さん
本当にすごかったわね!
この薬湯は、最初は半身浴で短時間だけにするのがいいと思うよ。焦らずゆっくり、がコツ。あと一般浴室でクールダウンするのも最高なんだ!
温泉案内人
温泉案内人

もう一つの自家源泉「一般浴室」との交互入浴が最高

ホテルたきしまには、薬湯とは別に男女別の一般大浴場もあります。こちらは炭酸水素塩泉で、薬湯とは打って変わってさっぱりとした泉質。

以前訪れたときは工事中で利用できませんでしたが、今回は大丈夫でした。

女子浴室の温泉分析書

女子浴室の温泉分析書

男子浴室の温泉分析書

男子浴室の温泉分析書

広々とした浴槽で手足を伸ばしてゆったりと浸かれます。

強烈な薬湯でガツンと体を温めた後、この一般浴室でさっぱりと仕上げる。この交互入浴が個人的には最高のコースでした。

薬湯で温まって、一般浴室で整える。まるで温泉版のサウナ×水風呂のような感覚です。

素泊まりだからこそ楽しめる、鳴子の夜

食事なしの素泊まりなので、夕食は鳴子温泉街へ繰り出しました。温泉街の食堂で山菜料理をいただいて、名物の栗だんごもしっかりゲット。

宿に戻ってからは、部屋でゆっくりお酒を飲みながら過ごす贅沢な時間。薬湯の余韻がじんわりと続いて、体がほかほかのまま眠りにつく。あの夜の心地よさは、なかなか忘れられません。

朝は朝で、また薬湯へ。時間帯を変えると湯の表情も少し違って見えるから不思議です。

ホテルたきしま 基本情報

施設名 ホテルたきしま
所在地 宮城県大崎市鳴子温泉新屋敷
温泉 自家源泉2本(薬湯・一般浴室)
薬湯の泉質 ナトリウム-硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩泉
薬湯の利用方法 地下・貸切利用(木札システム)
食事 素泊まり専門(持ち込み・外食自由)
予約方法 電話予約が基本

おまけ——ホテルたきしまの隠れた名物「OKちゃん」

前にホテルたきしまの薬湯を体験した時に、ご主人からすすめられた購入したのが「OKちゃん」という【全身ソープ】です。

OKちゃん

OKちゃん

何と薬湯の温泉水が45%も配合されているのです。特におすすめなのが、敏感肌や乾燥肌の方です。

シャンプー・リンス・ボディソープ・洗顔フォームの4つの役割がこれ一つでOKです。

髪はきしまずサラサラ、水分を呼び込む薬湯の成分で洗いあがりの肌はつっぱらずしっとりします。

初めて使うときはニオイが気になるかも知れませんが、あの薬湯の成分が入っているからだと思えば納得です。

小さい子から高齢者まで、乾燥しがちの肌質の人に、喜ばれているそうだ。

私は前回、1Lの詰替え用を購入して、特に冬の間は重宝しました。乾燥肌で敏感肌の私はとても気に入りました。

そこで今回は、1Lの詰替え用を2個購入して来ました。(笑)

コラム:OKちゃんに配合されている温泉水が45%という中途半端な割合なのは何故?
これは、OKちゃんを開発する時、「温泉成分を最大量入れてほしい」と要望し、商品として成り立つ最大量が45%だったので、45%になったそうです。

楽天でも購入できます >> 「OKちゃん」を楽天市場で購入

 

まとめ——ハプニングの旅が最高の旅になった

花巻温泉で遭遇した大地震、それから鳴子温泉への予定変更。当初の予定では鳴子温泉は入っていませんでしたが、地震のおかげて思いがけなく立ち寄ることが出来ました。

旅って、計画通りにいかないことがあるから面白い。予期せぬルートで出会った宿が、忘れられない体験になることがある。それがまた旅の醍醐味だなあと、しみじみ感じた鳴子の旅でした。

薬湯の強烈な湯力、昭和レトロな館内の雰囲気、そして人の温かさ。ホテルたきしまは、温泉好きなら一度は訪れてほしい宿です。

鳴子温泉に行く機会があれば、ぜひ候補に入れてみてください。

温泉好きの奥さん
温泉好きの奥さん
薬湯、本当にスゴイ体験だったわ。こんない強烈な温泉は初めて!
本当にそうだよね。長湯は絶対に禁物だね。後、木札というのもレトロでいいよね(笑)
温泉案内人
温泉案内人

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