温泉宿に泊まると、浴室の壁や脱衣所に「温泉分析書」が貼ってあるのを見たことがありますよね。
泉質や成分が書いてあるあの大きな紙です。
実は私、温泉めぐりを始めた頃はあまり気にしていなかったんですが、温泉通の知人に「あれ、ちゃんと読むと面白いよ」と言われてから、じっくり読むようになりました。
そしたら…注意事項のところに、意外と知らなかったことがたくさん書いてあったんです!
今回は、2014年の「鉱泉分析法指針」の改訂で変わった内容を中心に、温泉分析書に記載されている注意事項について、わかりやすくお伝えしていきますね。
飲泉の目安量が変わっていた!
温泉地によっては「飲泉所」があって、温泉を飲めるところがありますよね。草津温泉や万座温泉など、群馬にも飲泉できる場所があります。
以前の分析書には「1日に200〜1,000ml」という目安が記載されていたのですが、現在の基準では1日に200〜500mlに変更されています。
なぜ変わったかというと、硬度の高い温泉を大量に飲むとお腹が緩くなってしまうことがあるからだそうです。
「せっかく体にいいから」とたくさん飲みすぎると、かえって体調を崩してしまうかもしれない。温泉の飲みすぎには要注意です。
「自然乾燥」はもう推奨されていない
これ、私もずっと信じていたんですが…温泉に入った後に「体を自然乾燥させると温泉成分が肌に残っていい」という話、聞いたことありませんか?
実は、以前の温泉分析書にはそう記載されていたこともあったのですが、現在はその推奨が削除されています。
理由は「気化熱による湯冷め」。水分が蒸発するときに体の熱を奪ってしまうため、特に寒い季節は体が冷えてしまうんですね。
「温泉でせっかく温まったのに、かえって冷えてしまった」という経験をされた方もいるのではないでしょうか。
あれは自然乾燥が原因だったのかもしれません。
温泉成分を肌に残す「正しい拭き方」とは
温泉分析書に記載されている、現在推奨されている体の拭き方を紹介します。
ちょっとひと手間かかりますが、やってみると確かに違いを感じられますよ。
| 手順 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| ① | 桶に湯口からの新鮮な温泉を汲む | 浴槽のお湯より、湯口から直接汲んだお湯が新鮮で成分が豊富 |
| ② | 適温に下がってから体にかける | 熱すぎると肌を傷めることがあるので、少し冷ましてから |
| ③ | タオルを絞り、体をたたくように温泉を拭く | こすらずに「たたく」のがコツ。温泉の皮膜を肌に残せる |
この方法のポイントは、最後に「こすらず、たたくように拭く」こと。ゴシゴシこすってしまうと、せっかく肌についた温泉の成分まで拭き取ってしまうんですね。
実際にやってみると、お風呂上がりの肌がしっとりしている感じが違います。
特に硫黄泉や炭酸水素塩泉など、肌への効果が期待できる泉質の温泉では、ぜひ試してみてほしい方法です。
温泉分析書、実は読むと楽しい
こうして改めて振り返ると、温泉分析書って「難しそう」と思って素通りするのが本当にもったいないなと感じます。
泉質や効能だけでなく、正しい入浴方法や注意事項まで書いてある、いわば「その温泉の取扱説明書」みたいなもの。
30年以上温泉に通ってきた私でも、改訂後の内容をちゃんと理解できていなかったことに気づいて、少し恥ずかしくなりました(笑)。
次に温泉宿に泊まったとき、ぜひ脱衣所の壁に貼ってある温泉分析書を覗いてみてください。きっと新しい発見があるはずです。
伊香保温泉でじっくり試してみよう
今回ご紹介した「正しい拭き方」や「飲泉の量」を実践するなら、やっぱり本格的な温泉宿に泊まってゆっくり試してみたいですよね。
群馬を代表する温泉地・伊香保温泉には、昔ながらの風情を残した素敵な宿がたくさんあります。
茶褐色の「黄金の湯」と無色透明の「白銀の湯」、2種類の源泉を持つ伊香保温泉は、温泉分析書を読み比べるのも面白い場所です。
| 宿名 | 住所 | 予約 |
|---|---|---|
| 伊香保温泉 丸本館 | 群馬県渋川市伊香保町伊香保48 | 楽天トラベルで宿泊プランを見る |
| 伊香保温泉 石坂旅館 | 群馬県渋川市伊香保町伊香保67 | 楽天トラベルで宿泊プランを見る |
| 伊香保温泉 Doggyスイート ペロ | 群馬県渋川市伊香保町伊香保166-3 | 楽天トラベルで宿泊プランを見る |
まとめ:温泉分析書は「宝の地図」だった
今回の内容を振り返ってみましょう。
- 飲泉の目安量は1日200〜500mlに変更(飲みすぎ注意!)
- お風呂上がりの「自然乾燥」は現在は推奨されていない
- 正しい拭き方は「湯口から汲んだ新鮮な温泉を体にかけ、タオルでたたくように拭く」
温泉分析書は、その温泉をいちばん気持ちよく、体にいい形で楽しむためのヒントが詰まっています。
難しそうに見えて、注意事項のところだけでも読んでみると、温泉の楽しみ方がぐっと広がりますよ。
次の温泉旅行では、ぜひ脱衣所の壁をじっくり眺めてみてください。きっと「へえ、そうだったのか!」という発見が待っているはずです。
群馬の温泉は、まだまだ奥が深い。湯けむり散歩人は、これからも現地でしか感じられない温泉の魅力をお届けしていきます。