こんにちは、湯けむり散歩人です。
つる舞う形の群馬県から、今日も温泉の香りに包まれて、皆さまに癒しのひとときをお届けします。温泉の魅力というのは掘れば掘るほど深まるものですね。
今回は、温泉地で見かける「ちょっと不思議な名前の泉質」について、私の実体験を交えながらお話ししたいと思います。
この記事の目次
そもそも「単純温泉」って「薄い」ってこと?
まずは基本中の基本から。「単純温泉」と聞くと、「成分が薄くてあんまり効果がないんじゃない?」なんて思ってしまう方もいるかもしれません。でも、それは大きな誤解なんです!
温泉の成分を測る際、ガス性のものを除いた溶存物質が1,000mg/kg未満で、かつ特定の基準を満たしたものを「単純温泉」と呼びます。つまり、成分がバランスよく含まれていて、刺激が強すぎない「お肌に優しい温泉」の証なんです。赤ちゃんからお年寄りまで安心して入れる、まさに温泉の優等生と言えるでしょう。
さらに、ここからが面白いところです。
- 源泉温度が25度以上で、硫黄が規定値以上の場合は「単純硫黄温泉」
- 源泉温度が25度未満の場合は「単純硫黄冷鉱泉」
というように、成分や温度によって名前が枝分かれしていくんです。この「単純〇〇」という名前が付いている温泉に出会ったら、「あ、ここは体に負担が少なくて、でもしっかり特徴がある良いお湯なんだな」と思って間違いありません。
2014年の大改訂!「単純酸性硫黄温泉」が消えた?
さて、今回のテーマである「単純酸性硫黄温泉」という名前。実はこれ、今の正式な分類では少し違う呼び方になっているんです。2014年に「鉱泉分析法指針」というルールが改訂されたのが大きなきっかけでした。
以前(旧表記)は、栃木県の塩原温泉郷などでよく見られたように、「単純」の後に療養泉の条件を満たした成分名をずらっと並べる形式でした。例えば、「単純」であり「酸性」であり「硫黄」の条件も満たしているなら、そのまま繋げて「単純酸性硫黄温泉」と呼んでいたんですね。
しかし、新ルールではこの表記がガラリと変わりました。
【新表記のルール】
特殊成分(酸性、硫黄、鉄など)を前に出し、ハイフンでつなぐ形式になりました。
- 旧:単純酸性硫黄温泉
- 新:酸性・含硫黄-単純温泉
どうでしょう? 新しい方はなんだか「酸性」と「硫黄」のキャラクターがより強調されている感じがしませんか? ちなみに、温度が低い場合は「酸性・含硫黄-単純冷鉱泉」となります。この改訂は、温泉に含まれる「特殊な成分」をより分かりやすく読者に伝えるための工夫なんです。
温泉好きなら知っておきたい「純温泉」というこだわり
泉質名の秘密を知ると、次に気になるのはその「鮮度」ですよね。最近、温泉ファンの間で注目されているのが「純温泉(じゅんおんせん)」という言葉です。
純温泉協会が提唱しているこの定義は、一言で言えば「オーガニックな温泉」。具体的には以下のような条件を満たしています。
- 源泉かけ流しであること
- 塩素消毒をしていないこと
- 加水・加温をしていない(または最小限である)こと
余計な手を加えず、地球の恵みをそのまま体感できる温泉。私も実際に純温泉に認定されている宿に泊まったことがありますが、お湯の「力」が全然違うんです。肌に触れた瞬間のとろみや、立ち上る香りの濃さ。まさに温泉との真剣勝負をしているような、贅沢な時間を過ごせますよ。
群馬県の純温泉「白根の見える丘」⇓
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まとめ:名前を知れば、温泉はもっと楽しくなる!
今回は「単純酸性硫黄温泉」という不思議な名前から、泉質名の秘密について紐解いてみました。2014年の改訂で「酸性・含硫黄-単純温泉」へと呼び方は変わりましたが、そのお湯が持つ素晴らしい魅力は変わりません。
群馬県にも、そしてお隣の栃木県・塩原温泉郷などにも、こうした個性豊かな温泉が今もコンコンと湧き出ています。次に温泉を訪れる際は、ぜひ脱衣所に掲げられた「温泉分析書」をじっくり眺めてみてください。「おっ、ここはハイフンが付いているから新表記だな」なんて気づけたら、あなたも立派な温泉通です!
皆さまの旅が、素晴らしい湯けむりに包まれたものになりますように。湯けむり散歩人でした。
