皆さん、こんにちは。群馬県で温泉に浸かり続けて30年余り、「湯けむり散歩人」です。群馬といえば草津や伊香保、四万に水上と、言わずと知れた「温泉王国」ですが、たまには県外の素晴らしい名湯にも目を向けてみたくなりますよね。
今回は、私が尊敬する温泉ソムリエ家元・遠間和広氏が「好きな温泉地」の一つに挙げている、鳥取県の隠れた名湯「関金(せきがね)温泉」、そしてその中でも特におすすめの「鳥飼旅館」をご紹介します。群馬の温泉とはまた違った、放射能泉の深い魅力に迫ってみましょう。
この記事の目次
鳥取の隠れ家「関金温泉」の静かな佇まい
鳥取県倉吉市にある関金温泉は、開湯から1300年以上の歴史を誇る古湯です。かつては山陰道を通る旅人たちの疲れを癒してきたこの地は、現在も「ひなびた温泉」という言葉がぴったりの、非常に静かで落ち着いた雰囲気を残しています。
大きな歓楽街があるわけではありませんが、その分、純粋に「お湯」と向き合いたい温泉ファンにはたまらない環境が整っています。三朝温泉の賑わいも素敵ですが、自分だけの時間を大切にしたいとき、私はこの関金温泉の穏やかな空気感に強く惹かれます。
まさに、温泉ソムリエ家元が愛するのも納得の、通好みの温泉地と言えるでしょう。
家元が絶賛する「放射能泉」の真髄
関金温泉の最大の特徴は、三朝温泉と同じく、世界屈指の含有量を誇る「放射能泉(ラドン温泉)」であることです。しかし、関金には他の放射能泉とは一線を画す、非常に珍しい特徴があるんです。
通常、放射能泉の主成分である「ラドン」は気体のため、温泉の温度が高いとすぐに空中に逃げてしまう性質があります。そのため、多くの放射能泉は25度未満の冷鉱泉であることが多く、加温して利用されるのが一般的です。
ところが、関金温泉は違います。三朝温泉と同様に、湧出する源泉そのものの温度が非常に高く、「適温で放射能泉を楽しめる」という、温泉学的に見ても極めて貴重な条件を備えているのです。これこそが、家元がこの地を推す最大の理由の一つなんですね。
「鳥飼旅館」で体験する純度100%の源泉かけ流し
関金温泉にはいくつか入浴施設がありますが、特におすすめしたいのが「鳥飼(とりかい)旅館」です。こちらは、全国でも数少ない「純温泉」に認定されているお宿。循環・ろ過なし、加水なし、消毒なしの、まさに生まれたての温泉をそのまま浴槽に注いでいます。
こちらの温泉は、2本の源泉を混合して使用しており、湧出温度はおよそ42〜43度。これが浴槽に届く頃には、40度前後の少しぬるめの絶妙な温度になります。
この「少しぬるめ」というのが重要で、ラドンをしっかり体内に取り込むために、じっくりと長湯をすることができるんです。体に負担をかけず、芯からじわじわと温まる感覚は、一度味わうと病みつきになりますよ。
泉質はpH7.6の弱アルカリ性。肌への刺激が少なく、入浴後は肌がツルツルになる「美人の湯」としても定評があります。敏感肌の方でも安心して入れる優しさは、さすが長年愛され続けてきた名湯です。
リーズナブルな価格に驚き!お財布にも優しい湯治の宿
これほどまでに質の高い温泉を楽しめる鳥飼旅館ですが、その宿泊料金のリーズナブルさにも驚かされます。素泊まりならなんと3,500円(税別)から、1泊2食付きでも8,000円程度から宿泊可能です(※料金はプランや時期によって変動しますので、必ずご確認ください)。
外来入浴も500円と、銭湯感覚で本格的な放射能泉を堪能できるのは、旅人にとって本当にありがたいことですよね。豪華絢爛なリゾートホテルも良いですが、こうした歴史を感じる素朴な旅館で、温泉の質そのものを味わう旅こそ、大人の贅沢と言えるのではないでしょうか。
まとめ:関金温泉・鳥飼旅館で本物の癒しを
温泉ソムリエ家元が愛する鳥取県・関金温泉。三朝温泉の陰に隠れがちですが、その実力は折り紙付きです。特に鳥飼旅館の「純温泉」としてのこだわりは、本物の温泉を求める方にはぜひ一度体感していただきたい逸品です。
「白金の湯」と称される無色透明の美しいお湯に身を委ね、ラドンのパワーを全身で受け止める。群馬のパワフルな硫黄泉も最高ですが、こうした静かで奥深い放射能泉でのひとときは、日々の疲れをリセットするのにこれ以上ない贅沢となります。
次の連休や一人旅の行き先に、ぜひ鳥取の関金温泉「鳥飼旅館」を選んでみてはいかがでしょうか。きっと、「あぁ、温泉って本当にいいな」と心から思える素敵な出会いが待っているはずです。