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こんにちは、群馬をこよなく愛する「湯けむり散歩人」です。
つる舞う形の群馬県から、今回は、お隣の長野県まで少し足を伸ばして、温泉好きなら一度は憧れる聖地、渋温泉の「歴史の宿 金具屋」さんへ宿泊してきました。
「千と千尋の神隠し」のモデルのひとつとも噂される、あの幻想的な外観。実際に目の当たりにすると、言葉を失うほどの迫力でしたよ。
歴史、温泉、美食、そして温泉街の風情……そのすべてを詰め込んだ、圧倒的な非日常を味わえる宿泊体験をお届けします。
この記事の目次
渋温泉「金具屋」は、泊まること自体が旅の目的になる宿
今回は、長野県の渋温泉にある「歴史の宿 金具屋」に宿泊してきました。
金具屋といえば、木造の立派な建物と、夜にライトアップされた幻想的な外観で知られる名宿です。写真では何度も見たことがありましたが、実際に目の前に立つと、その存在感は想像以上でした。
今回の宿泊で特に印象に残ったのは、建物の歴史、館内にある8つのお風呂、渋温泉の外湯めぐり、そして宿泊者向けの館内ツアーと源泉見学ツアーです。
ただ泊まって、温泉に入って、食事をするだけではありません。
「この建物はどうやって残されてきたのか」
「源泉はどこから湧いているのか」
「渋温泉の街はどんな歴史を持っているのか」
そんなことまで自然と知りたくなる、奥行きのある温泉旅になりました。
金具屋は、館内に大浴場3つと貸切風呂5つ、合計8つの浴場があり、渋温泉にはさらに9つの共同浴場があります。
宿泊中に楽しめるお風呂は、館内と外湯を合わせて17か所。温泉好きにはたまらない環境です。
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昭和初期への時間旅行!国の登録有形文化財「斉月楼」
斉月楼の石碑

金具屋の魅力を語るうえで、まず外せないのが建物です。
渋温泉の細い石畳の路地を抜けると、突如として現れる木造四階建ての威風堂々とした建物。それが昭和11年(1936年)に完成した「斉月楼(さいげつろう)」です。
この建物、実は2003年に国の登録有形文化財に認定されているんです。約130畳という広さを誇る「金具屋大広間」も同様に文化財。
宮大工たちが遊び心と技術を尽くして造り上げた空間は、どこを見てもため息が出るほどの精巧さです。
実際に館内を歩いていると、ただ古い建物というより、あちこちに遊び心が残っていることに驚きます。
廊下を歩くたびに雰囲気が変わり、階段を上るたびに見える景色も変わる。
壁や窓、照明、柱の一本一本まで「昔の職人さんが、どれだけ手をかけて造ったのだろう」と思わず足を止めたくなります。
もうひとつの文化財が「金具屋大広間」です。
こちらも昭和11年に建てられ、昭和25年に改築された木造の大宴会場で、公式サイトでは座敷130畳、舞台や廊下まで含めると200畳という大空間だったと紹介されています。
職人たちの遊び心と技術が凝縮された建物は、どこを切り取っても絵になります。夜、ライトアップされた外観を眺めると、まさに「千と千尋の神隠し」の油屋に迷い込んだような錯覚に陥ります。
職人技の結晶!廊下や窓に隠れた意匠
斉月楼の中を歩くと、廊下の床や窓の形が一つひとつ異なることに驚かされます。当時の大工たちが、それぞれの持ち場を競い合うように作ったという逸話も納得のこだわりです。
階段を上るたびに、木造建築特有の柔らかなきしみと、使い込まれた木の光沢が目に入ります。単なる古い宿ではなく、歴史という名の芸術品に包まれているような感覚になりました。
130畳の圧巻!金具屋大広間の静寂
もう一つの文化財である「金具屋大広間」も見逃せません。130畳という広大さでありながら、柱が一本もないという当時の最先端技術には、定年後の私の知的好奇心も大いに刺激されました。
かつての宴の賑わいを想像しながら、静まり返った大広間に身を置くと、現代の喧騒が嘘のように遠のいていきます。ここで過ごす時間は、日常を忘れさせてくれる最高のご馳走です。
夜のライトアップはアニメの世界!
夜になり、建物全体が黄金色にライトアップされると、そこはまさにアニメ映画の世界。
SNSで見かけるあの幻想的な光景が、目の前に広がります。スマホのシャッターを切る手が止まりません!
源泉100%掛け流し!4つの自家源泉と8つのお風呂で温泉三昧
温泉王国・群馬に住む私としても、金具屋さんの湯量と質の高さには脱帽です。なんと、宿で4つの専用自噴源泉(金具屋第一〜第四)を所有しているんです。
驚くべきことに、湯口から出るお湯はもちろん、客室の蛇口から出るお湯までもがすべて温泉!まさに「温泉の恵みそのもの」に浸かる体験ができます。
お風呂は全部で8つもあり、どれに入ろうか迷ってしまうほど。
- 浪漫風呂:ステンドグラスが美しい、洋風モダンな大浴場。
- 鎌倉風呂:源頼朝ゆかりの地をイメージした、重厚な雰囲気。
- 龍瑞露天風呂:開放感たっぷりの外湯。
- 5つの貸切風呂:「和の湯」「舟の湯」「美妙の湯」「恵和の湯」「子安の湯」があり、空いていればいつでも無料で利用可能!
5つの貸切風呂は予約不要のフリースタイル
嬉しいことに、これら5つの貸切風呂は宿泊者ならすべて無料で、空いていれば予約なしでいつでも利用できます。
空いていれば鍵をかけていつでも入れるシステムなので、夫婦や家族で気兼ねなく湯浴みを楽しめます。
「美風の湯」や「和の湯」など、それぞれ意匠が異なるので、次はどこに入ろうかとワクワクが止まりません。私は「浪漫風呂」のレトロな洋風の造りに、昭和のノスタルジーを強く感じてお気に入りになりました。
鎌倉時代の再現?歴史を感じる大浴場
大浴場の一つ「鎌倉風呂」は、その名の通り鎌倉時代の建築様式を模した独特の雰囲気が漂います。高い天井と窓から差し込む光が、湯面に反射してキラキラと輝く様子は神々しささえありました。
高温泉なので少し熱めに感じるかもしれませんが、体の芯からじわじわと温まっていく感覚は格別です。湯上がりは肌がしっとりとし、日頃の疲れが溶け出していくのを感じました。
「次はどのお風呂に入ろうか?」なんて、宿の中で湯めぐりスタンプラリーをしている気分になっちゃいますよ。
露天風呂、内湯、貸切風呂、それぞれ造りが違うので、入るたびに雰囲気が変わります。
個人的には、古い建物の中を歩きながら次のお風呂へ向かう時間も楽しく感じました。
まるで館内そのものが、ひとつの温泉街のようです。
温泉は源泉100%かけ流しの火山性高温泉。蛇口から出るお湯まで温泉というのも、温泉好きにはうれしいポイントです。
湯けむり、木造建築、少し熱めのお湯。これぞ昔ながらの温泉宿、という雰囲気を味わえました。
宿泊者限定!建物の歴史と源泉の裏側を覗くツアー
金具屋に泊まるなら、絶対に外せないのが毎日開催されているツアーです。これが本当に面白い!
・金具屋文化財巡り(17:30〜)
館主やスタッフの方が、金具屋の歴史や建築の裏側、宮大工のこだわりを案内してくれます。ただ眺めるだけでは気づかない「隠れた意匠」を知ることで、宿泊の価値が何倍にも膨らみます。
・金具屋源泉巡りツアー(翌朝8:30〜・要予約)
温泉の湧き出す様子を間近で見学できる、マニア垂涎のツアーです。地球の鼓動を感じるお湯のパワーに圧倒されること間違いなし。
夜の館内ツアーで知る、金具屋の歴史と建築の魅力
公式サイトでは、宿泊者向けに17時30分から約40分、館内の文化財を巡りながら説明するツアーを実施していると案内されています。無料で参加できますが、希望する場合は到着時に予約が必要です。
このツアーが、とてもよかったです。
ただ館内を歩くだけでも十分に雰囲気はありますが、説明を聞くと見え方が変わります。
「この柱にはこういう意味がある」
「この建物は当時こういう背景で造られた」
「この場所には昔の温泉文化が残っている」
そんな話を聞きながら歩くと、目の前の建物が単なる宿泊施設ではなく、長い時間を受け継いできた文化そのものに感じられました。
特に斉月楼の造りは見応えがあります。昭和11年に建てられ、今もほぼ当時の姿を残しながら旅館として使われていることに、改めて驚きました。
貴重な体験!朝の源泉見学ツアー
源泉見学ツアー(この階段の先に源泉がありました)

翌朝には、これまた珍しい「源泉巡りツアー」にも参加しました。
普段は見ることができない、お湯が湧き出している場所を間近で見学できる貴重な機会です。(要予約なので注意してくださいね)
金具屋が所有する4つの源泉を見学する約70分のツアーで、シューシューと音を立てて吹き出す蒸気や、温泉成分が固まってできた「湯の花」の塊。
温泉成分が固まってできた「湯の花」の塊・・・舐めると塩辛かったです

自然のエネルギーを目の当たりにして、このお湯を毎日守っている宿の努力に頭が下がる思いでした。
普段、温泉に入ることはあっても、源泉そのものを見る機会はなかなかありません。だからこそ、とても貴重な経験でした。
金具屋の第一・第二ボーリングは、湧出温度が約98℃。標高約700mの渋温泉では沸点に相当する高温で、1分間に合計100〜120リットルのお湯が湧き出ているとの説明でした。
数字で見てもすごいのですが、実際に源泉の近くへ行くと、温泉の力強さがよくわかります。
湯けむりが上がり、熱が伝わってくる。
「ああ、このお湯が館内のお風呂に届いているんだ」と思うと、朝風呂のありがたみまで変わってきます。
温泉は自然の恵み。
そんな当たり前のことを、源泉見学で改めて感じました。
源泉見学ツアーの最後は駐車場にある源泉・・・源泉を噴出していただきました

信州の味覚を堪能!名物「しぶのじぶ煮」
金具屋名物の「しぶのじぶ煮」

お楽しみの夕食は、信州の山の幸をふんだんに使った会席料理。中でも外せないのが、金具屋名物の「しぶのじぶ煮」です。
信州産の地鶏やたっぷりの地場野菜を煮込んだこの料理は、とろみのある出汁が具材に絡み、滋味深い味わい。スタンダードなプランでも、一品一品が丁寧に作られており、お腹も心も満たされる大満足の内容でした。
金具屋の建物や温泉の印象が強いぶん、食事はほっとする時間という感じです。
温泉に入り、館内を歩き、夕食をいただく。
その流れがとても自然で、旅館に泊まっている満足感がじんわり広がりました。
渋温泉街の醍醐味「九湯めぐり」で満願成就
金具屋に泊まったら、渋温泉の外湯めぐりも外せません。
渋温泉には、地元の方が日常的に利用している外湯、つまり共同浴場が9つあります。宿泊者には鍵が貸し出され、温泉街にある9つの外湯を無料で巡ることができます。
利用時間は6時から22時までです。
外湯「九湯めぐり(厄除巡浴外湯めぐり)」では、祈願手ぬぐいにスタンプを押しながら9つの湯を巡ります。
最後に渋高薬師へ参詣して印を受けると満願成就とされ、「九つの苦労を流す」という意味もあるそうです。
私も頑張って巡りましたが、最後の方は汗だくでした(笑)。でも、地元の皆さんに愛されているお湯を分けてもらう体験は、普通の観光では味わえない特別感があります。
浴衣に下駄で、石畳の温泉街をカランコロンと歩く。
外湯を見つけて、鍵を開けて、熱めのお湯に入る。
また外へ出て、次の湯を目指す。
まさに昔ながらの温泉街の楽しみ方です。
ただし、渋温泉のお湯はかなり熱いことがあります。公式サイトでも、源泉かけ流しのため、調節しないと熱くて入れない場合があると注意されています。
無理せず、かけ湯をしながら様子を見るのがおすすめです。
射的や卓球も楽しい。昔ながらの温泉街をぶらり散策
渋温泉の魅力は、お湯だけではありません。
温泉街そのものに、昔ながらの風情があります。
宿の外へ出ると、射的や卓球場があり、懐かしい温泉街の空気を楽しめました。
こういう場所は、歩いているだけでも楽しいものです。
どこか昭和の香りが残っていて、急がず、のんびり歩きたくなります。
金具屋には売店や自動販売機などはありません。これは、宿泊客には温泉街へ出かけて、渋温泉街を楽しんでほしいという考えだからです。
温泉街には「渋温泉クラブ」での射的やスマートボール、「歌恋会館」での卓球など、昔懐かしい娯楽も健在。浴衣に下駄でカランコロンと歩く時間は、まさに日本の原風景そのものです。
昔懐かしい射的場や卓球場が、今もひっそりと息づいています。最近ではなかなか見かけなくなった、こうした温かい光景が、渋温泉には今も当たり前のようにあるんだ。
思わず夢中になって射的に興じ、奥さんと「きゃはは!」って笑い合った時間は、まるで青春時代にタイムスリップしたかのようでした。
ここはただの観光地じゃない、生きた歴史と、温かい人情が今も息づく、特別な場所だと実感しました。
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夜のライトアップは必見。千と千尋の世界のような幻想的な外観
夜の斉月楼

金具屋に泊まったら、夜の外観はぜひ見てほしいところです。
日中に見る木造建築も立派ですが、夜にライトアップされると雰囲気が一変します。暗闇の中に浮かび上がる木造四階建ての姿は、まるで物語の世界。
よく「千と千尋の神隠し」の世界のようだと言われますが、実際に見るとその気持ちがよくわかります。
赤みを帯びた灯り、木造建築の陰影、温泉街の静けさ。
写真を撮りたくなる景色です。
昼の斉月楼

昼、夕方、夜で表情が変わるのも金具屋の魅力です。
特に夜のライトアップは、今回の宿泊で強く印象に残りました。
玄関前で荷物を降ろしてから駐車場へ。車で行くときの注意点
車でr金具屋を訪れる際の注意点を一つ。温泉街は道が非常に狭いので、お車で行く場合は十分に慎重な運転を心がけてください。
駐車場へ行く前に、まず宿の玄関前で荷物を降ろしましょう。その後、スタッフの方の案内に従って、橋を渡った川向うにある駐車場へ移動します。
駐車場は宿の周辺にはなく、少し離れた川向かいにあります。
15:00〜18:00、および翌朝8:00〜10:00の間は、駐車場と宿の間を無料送迎車が往復してくれているので安心です。
電車の場合は、湯田中駅から送迎バス(要予約)があるのも助かりますね。
私が宿泊したときも、まず玄関前で荷物を降ろしてから、川向こうの駐車場へ車を移動しました。
駐車場が宿のすぐ隣にあるわけではないので、初めて行く方は少し戸惑うかもしれません。
渋温泉「金具屋」は、歴史・温泉・街歩きを楽しみたい大人旅におすすめ
渋温泉の金具屋は、ただ温泉に入るだけの宿ではありません。
昭和11年に建てられた登録有形文化財の建物に泊まり、館内8つのお風呂をめぐり、宿泊者向けの館内ツアーや源泉見学ツアーに参加し、さらに渋温泉の9つの外湯まで楽しめる宿です。
便利で新しいホテルとは違い、階段や段差もあります。
駐車場も宿のすぐ横ではありません。
でも、それ以上に「ここでしか味わえない時間」があります。
木造建築のぬくもり。
源泉かけ流しの力強いお湯。
浴衣で歩く昔ながらの温泉街。
夜に浮かび上がる幻想的な外観。
どれも、金具屋に泊まったからこそ味わえた旅の記憶です。
渋温泉の名宿「金具屋」は、歴史ある温泉宿が好きな方、源泉かけ流しの温泉をじっくり楽しみたい方、そして昭和レトロな温泉街を歩いてみたい方におすすめです。
群馬から少し足を延ばして訪れる価値のある、心に残る温泉旅になりました。
湯田中・渋温泉郷の観光情報
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